父親が規範やビジョンをきちんと示せば子供は立派に育つ

最近は子供をきちんと叱る大人が減りましたね^^
核家族化で地域のつながりがなくなったのが要因の一つにあると思いますが、
それ以外にも考えられる要因が1つあります。
それは、

「父親の立場が弱くなっている」

ということ。

「父は背中で語る」

という言葉がありますが、今は母親が強くなりすぎたのか、父親そのものが弱くなったのか、家庭や環境によって様々だと思いますが、語ることのできない父親が増えているように思います。

それを「父性喪失」という言葉で説明しているのが、精神科医の樺沢紫苑先生が書いたこの本です。

子育てに協力的な父親は増えていますが、父性は喪失しているのが今の世の中。
「弱い父親」「頼りない父親」「「友達的な父親」が増えているんです。
父性が喪失していることが、最近社会問題になっている「新型うつ病」「ひきこもり」「不登校」「パラサイトシングル」「ニート」などに深く関係しているのだそうです。

父性とは何か?

一般に、"母性"という言葉は良く聞きますが、"父性"という言葉にはなじみがないでしょう。
"父性"というのは、この本ではこう述べられています。

父性とは、子育てにおいて、父親に期待される資質のこと。
子供を社会化していくように作動する能力と機能です。

母性が子供の欲求を受け止め満たして子供を包み込んでいくことを指すのに対して、
子供に我慢や規範を教え、責任主体とし、理想を示すものとされます。

つまり、「規範、ルール、ビジョンを示す存在」ということです。

しかし最近は、子供と友達のようになったり、叱ることなく子供のわがままに付き合う親が増えていると思います。
子供に我慢や規範を教えないと、大人になった時に「精神的に未熟」な大人になります。
叱られたことがないので打たれ弱く、挫折しやすい人になるんですね^^;

規範、ルール、ビジョンは、社会での生き方を示すもの。
それを親が示さないと、子供が社会に出ていく時に遭難してしまうでしょう。

父親の役割は、家庭から社会に引っ張り出すこと

子供を育てていく上で、母親には"母性"、父親には"父性"が期待されますが、母性と父性はこのような違いがあります。

【母性と父性の違い】

母性 父性
寛容、寛大さ 厳しさ、厳格
やさしさ、温かさ 強さ、たくましさ
リラックス、癒し 緊張
慰める、ほめる、励ます 叱る
包含する 切断する
エロス=愛 ロゴス=社会の秩序や約束事の世界
安定 変化
養育的 批判的
内部に閉じている 外部に開かれている
愛、やさしさを教える ルール、規範を教える

つまり、母性は守る役目ですが、父性は社会に引っ張り出し、社会の中で生きる力を育てる役目なんです。

母性と父性はバランスが必要です。
どちらか一方が強すぎるとたちまちバランスを失ってしまいます。

"父性"と言われるだけあって父親向きな性質ですが、必ずしも"父親だけ"が持つべき資質というわけではありません。
性別や立場に関係なく、父性を発揮することができます。

もし自分が会社で部下がいるのなら、上司として部下に示す態度も"父性"ですし、
それが仮に女性上司であっても、部下に父性的な態度を示す必要があります。
子供がいない場合やよその子に対する態度のあり方も"父性"が必要な時があります。

つまり、人を育てたり、リーダーシップを発揮する資質が"父性"なのです。
子育てに限らず、社会に出るのなら必要な資質ですね。

"父性"は、厳しく理念や規範、ルールを教えることから「嫌われ役」のような役目になることが多いでしょう。
だから今は、子供に嫌われたくないという思いからお友達のような父親が多いのかもしれません。

お友達のような父親でいるとその場は楽しいですが、子供が自立する時のことを考えるなら嫌われ役を買って出ないといけない時もあります。
子供はそれを乗り越えてこそ社会性が育つのです。

母性が強すぎると子供を守り過ぎて過保護になってしまい、子供はなかなか社会に出ていくことができなくなります。

適度な強い父性を持つこと

父性で厳しさを教えると言っても、それは上から目線で父親の意見を押し付けたり、暴力を振るったりなど、昭和の時代のように権威的に接することではありません。

それは「強すぎる父性」となり、それはそれで問題です。
過干渉・過保護な「強すぎる母性」も問題なのと一緒ですね。

父性が強すぎると、子供は「恐怖」でいっぱいになり、親の目を気にしながら判断するようになってしまいます。
逆に父性が弱すぎると、父親が尊敬の対象になりませんので規範やルールを教えきれません。

じゃあ普通の父親が良いのか?というと、それだけでは不十分です。
今、不登校となる子供の父親は、父性が強すぎることもなく弱すぎることもない「普通のお父さん」が多いのだそうです。
その理由は、子供に明確なビジョンや方向性を示していないということ。

「普通の父親」といっても、「ビジョンを示す父親」と「示していない父親」が存在します。
ビジョンや規範を示さずに父親として存在するだけでは、父性としては不十分なんです。

とは言っても、「自分にはビジョンがない」と思っている人もいるかもしれません。
そのような方でも、まずは自分のビジョンとは何か?意識して考え続けることから始めると良いでしょうね^^

ビジョンを持てば、規範やルールも明確になってきます。
その生き様が子供に良い影響を与えるのだと思います。


この本は、父性が関係しているような色々な映画を分析して、父性とはどういうものか?どうやって父性喪失から乗り越えたかなどが面白く書かれています。

時代と共に母性、父性の移り変わりも分かりますので、なかなか面白い本です^^

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