勉強が嫌いな子が
「何で勉強しないといけないの?」
「理科は何に役に立つの?」
なんて聞いてくることがあります^^
そんな時、どう答えますか?
その答えの正解は一つではありませんし、内容だけでなく、年齢によっても伝え方は変わってくると思います。
6月9日の「あすなろラボ」で、「今でしょ!」でおなじみの東進ハイスクール・林先生が、学校で勉強したことが実際に役に立っているという話をしていたので趣旨をまとめました^^
社会で生きていく上で必要な二つの能力
勉強が苦手ならやらなくても良いでしょう。
でも、勉強が得意な人も苦手な人も、どんな人でも社会で生きていく上で身につけておくべき力があります。
それは、解決力と創造力。
それについてはこちらに書きました^^
⇒東進の林先生が語る、社会で生きていく上で必要な二つの能力
この、「解決力」、「創造力」という二つの考える力を使いこなせるように訓練しているのが学校なんです。
学校で勉強するものは、答えのある問題を解くことが主となっています。
でも実際の世の中は、答えがないものも自分なりに答えを出していかないといけません。
そういう大変な世界で渡り歩くためにも、その前に答えのある問題を解くことで訓練しているんです。
そういう訓練ができていないと、
「わからないから」
と切り捨てて、思考停止してしまいかねません。
「わからない」の扱い方も2つあって、そのまま切り捨ててしまう"わからない"と、抱えていく"わからない"があります。
切り捨ててしまえば物事は何も進まないままですが、考えて、調べて、何日経ってもわからないものをいっぱい持ってる事が大事なんです。
今答えが出なくても、色々積み重ねて考え続けることで創造力、解決力を育みます。
その力が未知のものの解決にも繋がるのです。
学校で勉強したことは意外と役に立つ
林先生は、仕事では国語を教えていますが、日常生活では数学をよく使うのだそうです。
それは「座標軸」。
こういうやつですね^^
中学の時に、座標を使って、
「直線と直線の交点を求めよ」
みたいな問題をやったと思います。
この問題が日常生活に直接役に立つことはありませんよね^^;
でも、林先生は、この座標を応用してこんな風に使うそうです。
座標は四つに分かれていますが、それを
- 好きだし役にも立つこと
- 好きだけど役に立たないこと
- 嫌いだけど役に立つこと
- 嫌いだし役に立たないこと
と意味付けしています。
好きなことで役にも立っていることは、そのままやり続ければOKです。
嫌いだし役に立たないことは、自分に必要のない勉強です。
例えば伝統工芸の職人が、数学の微分積分を勉強してもあまり役に立たないですよね^^;
そういうものは、無理にやる必要はありません。
そして、重要なのは残り二つ。
好きだけど役に立たないことは、たとえばギャンブルやゲームなどが当てはまります。
趣味でやる分にはOKですが、やり過ぎると身を滅ぼす危険性がありますよね^^
役に立っていないことが理解出来たら、ちょっと抑えるか、止めてしまう必要があります。
一番重要なのは嫌いだけど役に立つこと。
キャビンアテンダントになりたいのなら、英語は苦手でもやらなければいけません。
医者になりたいのなら、理科が嫌いでも人並み以上に出来なければいけません。
嫌いでも後々役に立つものなら、どうにか苦手を克服しないといけませんよね^^
このように、目の前にあるものが、自分にとって必要なものかどうか、やりたくないけどもやるべきものなのかどうかを整理することにも座標が使えるわけです。
しかしこれはあくまで応用例の一つ。
他にもいろいろ出来そうですよね^^
学校では、座標でこんな使い方もできるということは教えてくれませんが、考えるための道具はいっぱい教えてくれているんです。
老子の言葉に、「魚を与えるのではなく魚の釣り方を教えよ」という教えがあります。
魚を欲しがっている人に魚を与えれば、その時は満足しますがそれはあくまで一時的。
でも、魚の釣り方を教えれば、その人は一生魚に困ることはない、ということです。
学校で教えるものも、目先の日常生活に役に立つものばかりではありません。
それは考えるための「道具」を教えているからです。
答えの暗記では意味がありませんが、ものの考え方をマスターすると、応用できることは広がります。
こういうことを子供にそのまま伝えるのは難しいですが、林先生のように応用例を考えて伝えてみるのも面白いですね♪