2010年7月23日放送のがっちりアカデミーで、勝間和代先生のソントク、
「夏休みの終わりにまとめて宿題する子は将来出世できないので大損」
という話でした。
これはなんとなくわかりますね^^
勉強は出世と関係ないんじゃないか?と思うかもしれませんが、間接的に関係しています。
それを説明するのに、マシュマロ理論を使っていました。
マシュマロ理論
"マシュマロ理論"というのは、スタンフォード大学が4歳の子供550人に行ったテストから導いた理論です。
内容は、
- マシュマロ、クッキー、プレッツェルの中から好きなお菓子を選ぶ。
- 好きなお菓子を与え、今食べてもよいということを説明する。
- ただし、親が出かけて戻ってくるまで食べずに待っていたらもう1個与えると説明する。
これだけです。
つまり、最初に1個与えるけど、親が戻ってくるまで待っていてくれたらご褒美にもう1個あげるということですね。
子供は、食べずに待つという我慢強さが求められています。
その実験の後、我慢できた子と出来なかった子それぞれの15年後に追跡調査を行ったそうです。
そうすると、"SAT"というアメリカの大学入試のために行う実力テストの結果は、
がまん出来た子の平均は1262点、我慢できなかった子の平均は1052点、
実に210点の差が生まれたそうです!
また、我慢して待てた子は成績が良く、対人関係も良好だったのですが、すぐに食べた子はストレスがたまりやすく、問題行動が多かったそうです。
我慢強さと、欲望のコントロール
マシュマロ理論で行った実験の、
待てば2つもらえるのに、我慢できずに食べちゃうということと、
早く宿題をやった方が良いのに、提出ギリギリまで出来ないということは、
心理的な理屈は同じです。
では、我慢できる子はどうやって我慢したのでしょうか?
マシュマロ理論のケースでは、我慢できた子は、お菓子を見ないとか、遊んでいるとか、別のところに意識を向けるようにしていたんです。
逆に、我慢できない子は、お菓子をずっと見つめて根比べをしていて、どうしても意識がお菓子に向かうことが多かったんです。
我慢ができるかどうかは、計画的な行動ができるどうかにも影響がでてきます。
やりやすい仕事や好きな作業ばかり優先していては、仕事が進みませんよね^^;
なので、時には我慢することも子供のうちから経験して、出来るようになっておかないと、大人になってから大変苦労します。
「出世ができない」という意味はそういうことを示しているんですね^^
欲望をコントロールすることを覚えると、我慢強さが生まれます。
我慢することで、脳の下前頭回という部分が鍛えられるそうです。
下前頭回が鍛えられると、社会への適応能力が育ち、キレにくい子に育ちます。
我慢できるかどうかは、子供の性質だけでは決まりません。
家庭で、我慢の仕方やコツを教えてあげることも必要です。
家庭では、ご飯の前におやつを食べないとか、決まった時間には寝るとか、我慢することを鍛える場面が必ずあります。
そういう時に、待ったら良いことがあるような、ゲーム的な要素を入れてみたりしながら我慢を教えると良いですね^^
また、どうしてそれがダメなのか、理由を子供に分かるように説明することも大切です。
訓練で鍛える方法
自分のお子さんにマシュマロ理論を試してみて、
出世しそうにないと判断された方^^;
大丈夫です!これを訓練で鍛える方法があります!
これは勝間さんが提案していた方法ですが、
ツァイガルニク効果という方法です。
人は一度手を付けたことは終わるまで気になる、ということを利用した心理学的方法です。
どういう風にするか?というと、国語の宿題を1時間勉強させるのではなく、
国語、算数、理科、社会をちょっとずつさせるんです。
そうすると、やっていない部分が目につくので、
不安になって自分からその穴を埋めようとするんだそうです。
結果的に早く終わるというわけですね^^
うちの子はなかなか宿題をやろうとしないと悩んでいる方、
問題を飛ばし飛ばしやらせる方法で宿題をやってみることを提案してみてはいかがでしょうか?^^