2011年2月16日放送の「ほんまでっかTV」で、
教育評論家の尾木ママ(尾木直樹法政大学教授)を中心に、
モンスターペアレントのことが話題になっていました。
モンスターペアレントが問題が深刻化しだしたのは、2005年頃。
学校などに対して自己中心的で理不尽な要求をする親という定義がされているのですが、
家庭で行うべき教育の責任まで学校に押し付ける親が増えてしまっているんですね^^;
尾木ママによると、モンスターペアレントは5つのタイプがあると言われています。
我が子中心型
なんでも自分の子供を中心に考えてしまう
過保護・過干渉な親のことです。
これはドラマなどでもよく出てくるので、
一般的に知られているタイプです。
「内申書に響くから通知表の評価を◎にしてください」
と、先生に言う親は珍しくないようですね^^;
そして尾木ママが挙げてくれた実例によると、
中学校の修学旅行の時に、子供が心配だからといって両親が一緒についてきて、
夜の自由行動までついてきたという例があるそうです。
何でも、携帯電話を持たせるのは禁止という決まりが学校にあったので、
心配になってついてきたのだとか。
そして、学校でよくある光景として、
組毎に1列に並んで座っている時、教師が、
「起立!」
と言って立たせる場面があります。
その時に、すぐに立ち上がる生徒もいれば、
ダラダラと立ちあがる生徒もいるものです。
そしてお決まりの言動として
「何ダラダラやってるんだ!もう一度やり直し!」
と言う場面ってありますよね^^;
しかし、それをやったところその親は、
「うちの子はサッと立ったのになんで全員やり直すんだ!」
と怒りだしたそうです。
その後、帰ってから教育委員会にも訴えたそうですよ><
あと、その他の実例として、女性の担任は嫌われる傾向があるそうです。
なぜなら、産休する可能性があるため、途中で交代した教師に、
よく知らずに成績をつけられるのが嫌だからなんだとか。
本当に良い生徒であれば、そのようなことは気にする必要はないはずですけどね^^;
ネグレクト型
子供のことにあまり関心がなく、
子育て全般が放任状態の親のことです。
このタイプは、児童虐待をするパターンになりがちです。
右の図は、尾木ママが紹介した実例で、
こういうことは珍しくないんだとか。
学校での様子を報告すると、
「この子に興味が無い」
と平気で言うんだそうです。
ネグレクト型は小さい子供を持つ親に多く、
頭を洗ってあげない、洗濯をしてあげない、
食事も作ってくれない親もいるそうです。
信じられませんよね^^;
だから、学校給食は生命線になっているんですね。
そして、ネグレクトされている子供は、
子供の立場に立つと、自分が他の子供と比べて
不当なことをされているとは理解していません。
むしろ、普通の子よりも両親を大事に思っていて、
いつもはかけないのに、時々優しい言葉をかけると、
そこから離れられなくなってしまうんだそうです。
DVを受けている女性の心境に似ていますよね><
学校依存型
本来は家庭でやるべき雑事まで
平気で学校に頼んでくる親のことです。
モーニングコールをする親は本当に増えているらしく、尾木ママはそれが今では常識になっているとまで言っていました!
もちろん、正当化しているわけではありません。
悪い意味で、"世の中の常識になっている"ということです。
しかも、それを売りにして学生を集めようとしている大学まで出てきているそうです!
地方の大学に多いそうですね。
モーニングコールを頼む親も信じられませんが、
教育すべき立場の人がそういうサービスを売りだすのも信じられませんね^^;
なぜ教師がそれを引き受けるのか?というと、
遅刻をする生徒が多いと自分の評価が下がるということで、
モーニングコールを引き受けているんだそうです。
これは国の教育システムを根本から見直さない時期に来ている
ということを示しているのではないでしょうか?
権利主張型
自分の要求を通すために、
法律や権利を振りかざしてくる親のことです。
右の図では、学校で携帯電話を禁止しているので、
持ってきた生徒の携帯を取り上げたところ、
取り上げた時間分の基本料金を請求しているんですね^^;
このケースは全国で一番多いそうです。
2008年くらいから急激に増えているようで、悪い常識になりつつあるようです。
あと
「給食が必要だと言った覚えがない」
と、給食費を払わない親も権利主張型です。
この手のタイプのモンスターペアレントも、今かなりの数に上っているそうで、
去年1年間だけで、全国の給食費の滞納額は約26億円にものぼるそうです!
中には本当に払いきれない親御さんもいますので、
それを一緒くたにしてモンスター扱いすることはナンセンスですが、
滞納している家庭のうち、約60%は支払い能力のある家庭なんだとか。
給食費は学校給食法で「保護者が負担」と定められています。
払わないのは税金を払わないのと一緒で、法律違反ですからね^^;
なので、子供手当で給食費の支払いに回すことが話題になった時、
反対意見が出るのは、本当はおかしいのです><
子供が学校に通っているのなら、支払わなければならないものなのですから、甘えてはいけませんよね^^;
そして最近では、教師に対して権利主張型でクレームをつけてくる子供も増えているそうです。
例えば大学生が、自分の成績が悪くて単位が貰えなかったにもかかわらず、
先生に、
「義務教育と違って、大学は単位授与機構なので、私達は単位の為にお金を払っています。
だから、単位をくれないのは単位授与機構のシステムを果たしていません。
すぐに単位をくれるべきです!」
と、あたかも単位をもらうのが正当な権利であるかのようにクレームを言ってくるんですね^^;
そのようになる子供の親をみると、親が権利主張型の場合が多いそうです。
つまり、親を権利を主張するのを見て育った子供も権利主張型になってしまっているわけですね。
権利を主張する前に、きちんと義務は果たさなければなりません。
ノーモラル型
常識と非常識の区別がついていない親のことです。
たちが悪いので、深刻度ではNo1のタイプです。
右の図では、遠足に行く前日に先生が、
「なくさないように水筒に名前を書きましょう」
と言ったところ、親が
「名前を書いたらネットオークションに出せなくなったので、弁償して下さい!」
と主張している例です。
その他、夜中や授業時間にまで先生に電話をしてきたり、
「お金を貸してくれませんか?」と聞いてくる親がいたり、
保護者面談や式典で、平気でガムを噛んでくる親も多くなっているそうです。
おそらく自分では、それが悪いと思っていないのでしょう。
モラルの低下とは、まさにこのことですね^^;
以上が尾木ママが挙げている5つのモンスターペアレントのタイプです。
共通するのは、地域で生活している意識、コミュニティ感の欠如だと思います。
自分達の目先のメリットばかりに目がいってしまうんですね。
核家族化が進みだした頃から、地域で助け合う精神が
失われてきているのが原因の一つではないでしょうか?
他人との関わり合いが気薄になってきて、
人付き合いが下手になっていく人間が増えることで、
自分のことしか考えない人間が増えているわけです。
そのようにしても、目先のことしか見えていませんので、
結果的に自分や自分の子供にも悪影響を及ぼすということを
考えきれないんですね。
最近、教師の質の低下が騒がれていますが、
周りの親のそのような態度も、教師の質の低下を招き、負のスパイラルに陥ります。
今、先生と子供、学校に子供を預ける親との間には様々な問題が発生していて、
話を聞いただけでは背景が見えずらく、「
先生が悪い」、「親がモンスターペアレントだ」と、
判断するのは非常に難しくなっています。
一見先生が悪いように見えて、親の主張が非常識ということもありますし、その逆もあります。
それを解決するためには、地域コミュニティの存在が不可欠なのではないでしょうか?