「ぼやき」で有名な野村克也監督の本です。
野村監督は、元ヤクルトの古田敦也選手や楽天の田中将投手を育てた名将ですね^^
私は野球のことはあまりわかりませんが、先日野村監督がテレビに出ていて、その指導法を語っていたんです。
そしたらその内容子育てにも通じるものだったので、野村監督に興味が湧いてきて見つけたのがこの本です。
監督時代の勝利数は歴代5位の1565勝。
しかも野村監督は、必ず決まって弱いチームを引きつれていたんですね^^
そして埋もれた才能を持った選手を活かせるポジションを見出したり、もう限界だろうと思われていたベテラン選手を復活させたりしてチームを引っ張ってきたので、野村再生工場と言われていたそうです。
そんな野村監督の指導方法は「教え込むのではなく、気づかせること」。
野球だけでなく、子育て、教育、部下の指導にも通じる教え方だと思います。
「こうしなさい」という指導はしない
野村監督は、「こうしなさい」という指導をしないのだそうです。
なぜなら、そういう指導をしても相手の心に届かないことが多いと考えているからとのこと。
「こうしなさい」と教えると、言われた通りのことは頑張ってできるようになるでしょう。
でも、言われたことだけを言われたとおりにやっているだけでは、それ以上の成長は見込めません。
「もっと打てるようになるにはどうすればいいのか」
と、自発的に創意工夫する気持ちを持って考えるようにならないと、ある程度までしか伸びないのです。
なので、指導者としてやることは「相手に考えさせる」ということが大切とのこと。
考えるからこそ気づきが生まれます。
指導者は、「気づくきっかけ」は与えても「答え」までは言ってはいけません。
確かに、子供にも「ああしなさい」「こうしなさい」と指示ばかりしてたら、それに慣れてしまって指示待ちになり、自分で考えなくなりますよね^^;
大人は、子供が失敗して成長していくのを見守る力が必要ですが、それと同時にどうやって気づくきっかけを与えられるか、そういう言葉を上手に使えるようになることも大切ですね^^
考える必要性を教える
気づきを与える前に、大切なことがあります。
それは考えることの大切さを知ってもらうことです。
人は、一生懸命食らいついて考えてこそ本当の実力がつきます。
でもその前に、考える必要性を知っていないと考えようとしません。
そういう本質をを教えておかないと、考える前に諦めてしまいます^^;
子供に考えさせるには、いきなり答えを教えるのではなく「きみはどう思うの?」と、ワンクッションを置いて考えさせるのも良いですね^^
自分で出した答えには自分で責任を持つようになります。
それで上手くいかなくても、考えて行動することを繰り返すことで伸びしろも大きくなります。
気づかせるためにはよく観察すること
気づくきっかけを与えることができるのは、その前に指導者がよく観察しているからこそできるんです。
よく観察していないと、何を気づかせるのかもわかりませんよね^^;
親は、子供の隠れた長所や才能を発見し、引き出し、チャンスを与え、それを活かす方法を教えてあげることができます。
それをやるためにまず最初に必要なのが観察をすることです。
大人が子供を見る時、危ないことにならないように見守ることが多いですが、せっかくならその時に「この子のことをもっと知りたい」という想いを入れたいですね^^
そういう想いから、「見守り」だけでなく「観察」ができるようになります。
子供が産まれると忙しくてなかなか観察することまで手が回らないかもしれませんが、日々のちょっとした変化からも隠れた長所や才能を発見できることがあります。
それを活かすような習慣づけをすると、少しずつでも後々大きなことになりますので、観察をする時間は大事にしたいですね^^
野球界では、その埋もれた才能を見出してもらえずに去っていく選手がたくさんいるそうです。
選手の努力の問題もあるかもしれませんが、野村監督は「選手の才能を引き出せないのは、指導者の責任だ」と言っています。
それは子育てに置き換た時の親の責任と一緒ですよね。
これから「観察すること」、「気づきを与えること」を意識していきたいと思います^^