親が子供にしなければならない躾(しつけ)。

「ウソをついてはいけない」とか「食べ物は残さず食べる」とか、色々ありますが、
一番大事なのは姿勢です。
実はこれ、東進ハイスクールの林先生が言っていたんですよね^^

「これが全てです」

とまで言い切っていました。

「躾」という字は、「身」を「美しく」と書きますが、単に見た目だけの問題ではありません。
今後の人生を左右すると言っても良いくらいなのです。

そんな姿勢の良し悪しは、何にどう影響するのでしょうか?

姿勢の良い子は成績の良い子が多い


masahiko

姿勢の良さは、実は成績の良さに左右します。
よく、

  • うちの子は5分も勉強が続かない
  • 全然集中力がない
  • やる気が無い
  • 落ち着きが無い

と、我が子を嘆くお父さん、お母さんがいますが、それは全部姿勢の影響です。

2時間机に向かって座っていられるのは、2時間座れる姿勢をしているからです。
2時間集中できるのは、2時間座れる姿勢をしているからです。

そういう、集中できる姿勢が訓練されていないのに「集中力が無い」、「やる気がない」と言っても、それは当たり前なんですね^^;

子供の態度に不満があるのなら、まずはそこを徹底して鍛えなおす必要があります。

3歳~10歳の時に背中が丸いのは致命的


Human Evolution?

ダーウィンが提唱した進化論という考え方があります。

生物は不変のものではなく長期間かけて次第に変化してきた、という考え方で、教科書などに猿から順番に人間になるという写真、載っていますよね^^

実はこれ、脳の発達にも関係があります。

ちょっとだけ難しい話になるのですが、進化論の他に、
ヘッケルの反復説というものがあります。
一つの種が進化していく過程は、一つの個体、人間が成長していく過程と似ているということを言っている説です。

つまり、生物が進化していく過程と、赤ちゃんから大人になる過程が似ているということですね。

人間の脳と猿の脳では大きさが全然違いますが、人間の脳でも3歳の頃は十分の大きさに成長していません。
猿は大きくなっても猿のままですが、人間は人間のDNAがありますから、一旦猿のような時期があっても、成長すると人間の脳になるんですね。

猿はなぜ人間より脳が小さいのか?というと、それは前かがみだからです。
前に重心がいくので、これ以上頭が重くなると、負担がかかって動きにくくなります。


Bowling / yurayura_naoko

人間の場合、頭の重さはよくボーリングのボールに例えられますが、これを常に持つのは負担がかかりますよね^^;

負担をかけないように成長を抑えようとするのは、生きるための本能ではないでしょうか?

でも人間は直立歩行ができますから、姿勢が真っすぐであれば頭を支える負担が小さく、よって猿よりも脳を大きく成長させることができます。

脳の成長というのは、そういうことも関係しているそうなんです。

では、脳が成長する10歳頃までに背中が丸いとどうなるでしょうか?

人は人の姿勢であるから脳が成長するのですが、背中が曲がっていると猿の脳からなかなか離れられません。
成長が遅れるのも納得できますよね^^;

なので、自分の意志で立ち歩ける3歳くらいから姿勢は良くしておかないと、今後の成長に影響するわけです。
姿勢って大切ですね^^

姿勢の良し悪しは健康や仕事にも影響する


MacBook Air 13inch / Norio.NAKAYAMA

姿勢の良し悪しが影響を与えるのは、子供だけではありません。
大人でも仕事や健康に大きな影響を与えています。

現代はデスクワークやパソコン作業が増えたためか、崩れた姿勢で仕事をする人が多いのですが、姿勢が崩れると重たい頭が前に倒れる状態になります。

肩は後ろに下がり、前かがみになるので、胸が圧迫されて呼吸が浅くなり、内蔵にも負担がかかります。

そういうものが肩こりやストレスの原因になっているんですね。
もちろん、病気にもなりやすいでしょう。
体が不調だと表情もくもりがちになります。

逆に、姿勢がよくなれば体の負担は軽くなり、表情も明るくなるので、はつらつと日々を過ごすことができます。
そうすれば「やる気があるな」と周りから受け止められますから、チャンスが巡ってくることも多くなるでしょうね^^

そのように良い姿勢をキープできるのは、やはり子供の頃からの習慣がキモになってきます。
大人になってからでも姿勢を正すことはできますが、大変な努力が必要です。
でも、小さい頃から正しい姿勢をクセ付けておけば、そのような苦労は要らないでしょう。

正しい姿勢ってどんな姿勢?

姿勢

「正しい姿勢」というのは、頭のてっぺんから尾てい骨まで一直線になるようなイメージです。
それを意識すると、背筋が伸びてあごは自然に引き、背骨がS字カーブを描けるようになります。
そして、上半身の重みが両脚にバランスよくかかった状態が正しい姿勢です。

姿勢が正しくなければ、大人であれば上の写真に書かれているような症状が出やすくなります。

なので昔の人は、背筋を伸ばしなさい、顎を引いて口は閉じて、ひじをついちゃだめ、足をくんじゃだめ、背中はもたれちゃだめ、という風に姿勢について口うるさく子供達に注意するのが当たり前でした。
でも、今はそこまでうるさく言う親は少ないですよね^^;

その理由の一つに、今の親世代自身が姿勢が良くないということが挙げられます。
それだけ姿勢のことを重要視していないんですね。

子供に姿勢のことを注意するなら、親が足を組んだりしていては子供ができるわけはありません。
まずは自分の姿勢を正すことから始めなければいけませんね^^

子供が全然勉強をやろうとしない、集中力がない、やる気がない、落ち着きがない、そう悩んでいる方は、こういうところを意識して改善してみましょう。


常に姿勢を正す習慣を意識するのはなかなか難しいですが、アーユル チェアーといった正しい姿勢を作るための椅子なども売られていますので、そういうものを利用しても良いかもしれません。

アーユルチェア

姿勢を良くすることを大事に機能性を重視した椅子で、座るだけで姿勢が良くなり、集中力がアップすることから、お受験椅子とも言われているようです。
グッドデザイン賞も受賞していますね^^
腰痛の緩和・予防などの健康効果もありますので、大人にも良いです。

早稲田アカデミーIBSといった名門英語塾などでは、最高の環境づくりの一環として、アーユルチェアーを全教室に導入したりしているそうですよ^^