2000年に出た古い本ですが、図書館で見つけて面白そうだったので読んでみました^^
古い本なので、ゆとり教育が進んだ現代に通じる内容なのかはわかりませんが、2012年10月に改訂版がでるみたいですね。
でも、古い本でも勉強になったことはあったので、その辺を自分の経験や考えと混ぜながら備忘録にしようと思います。
小学校の成績が良くても、本質が理解できているとは限らない
最近よく、
「うちの子は成績優秀だから勉強のことは心配していない」
というお母さんを見かけます。
特に塾にも行ってないし、特に家で勉強をするわけでもないのだけれども、成績が良いというのです。
勉強ができるのなら、それは素晴らしいことですよね^^
塾も、必ずしも行かないとといけないわけではありません。
しかし、学校の成績をあまり過信しすぎてはいけないと思います。
小学校の成績が優秀だったとしても、中学校でぐんぐん成績が下がっていく子は、今も昔もたくさんいるんですよね^^
そうなってしまう理由は、この本によると、小学校の勉強が完全に理解出来ていないからなんだとか。
小学校時代の成績自体は良いので見逃しがちですが、小学校では担任の先生の裁量で授業が進められます。
なので授業が遅れ気味なら、駆け足で軽く授業するだけだったり、プリントを配って終わりにする先生はよくいるようです。
ましてや日本の教育は今もゆとり教育から脱却できていませんので、そういう授業の仕方はたくさんあるのではないか?と思われます。
急に教科書のページが増えたようですが、ペースが狂わされるのが予想できますよね^^;
なので授業の仕方がそうであった場合、学校の授業が仮に全て終わったとしても、軽く授業したという形だけのもので、本質は全然理解していないんです^^;
先生にしてもきちんと成績も付けられないですよね。
なので小学校の成績だけで過信してはいけないと思います。
あくまで目安ですね^^;
小学校の時に基礎は身についているか?
小学校の単元の理解が抜けていたら、中学校生活のどこかで穴が出てきます。
中学校に入ったとたん成績が下がるのもそれが要因でしょうし、三年生になると、高校受験に向けて今までの集大成としてテストを行うので、その時にまたガクンと成績が落ちるわけです。
暗記だけに頼って勉強していると過去の学年のものを含めて膨大な量のものを覚えなければならないので、ここまでくると無理が生じてくるんですね^^;
なので、ここで成績を上げるには、暗記だけに頼るのではなく、基礎力をつけて真の理解が必要になってきます。
例えば、数学の公式を暗記してもいつまでも覚えられるものではありません。
ただの暗記だと、ふとした時にど忘れしたりするので不安定です。
それに、例題や練習問題程度の簡単なものは当てはめれば解けるかもしれませんが、応用問題となると解けません。
しかし、なぜその公式が生まれてきたのか、どういう時に使うのか、その本質がわかれば、公式を意識せずとも自然と公式が使いこなせますし、応用問題にも十分対応ができるようになります。
そのようにできる力が"基礎力"というんでしょうね^^
基礎力には他にも、読み書き計算など、反復練習で使えるようになる基礎力もあります。
中学校になって基礎力が付いていない場合、小学校の単元に戻って復習をしなければなりません。
どの部分が出来ていないか、中学生が自分で見つけるには大変ですね。
自分で復習してカバー出来れば良いですが、それが出来ない場合は、きちんとした塾に通わせるしかありません。
「きちんとした塾」というのは、今のその子の状態を見て、どのように伸ばしていけるかきちんとプランを説明できる先生のいる塾です。
誰にでもあてはまるようなありきたりな説明ではなくて、その子がどの単元が理解できていないかを見抜いて、その辺をみっちり教えてもらえるような先生のいる塾ですね。
(それを探すのが難しいのですが^^;)
なので中学になってあわてても大変なので、そうなる前に小学校のうちからきちんと基礎力をつけておかないと後々苦労します。
塾には行かなくても、何かしらの参考書で勉強はしておいた方がよいかもしれませんね。
小学生の頃から自分で勉強する習慣をつけることが大切
中学校に入ったら、単に授業を聞いているだけではついていけなくなります。
きちんと復習していかないと、なかなか身につかないんですね。
なのでそうなる前に、小学生のうちから30分だけでも自分で勉強する習慣をつける必要があります。
自分で反復練習をやって体で覚えないと、なかなか頭に定着しません。
もしそのような習慣がない場合、中学校に入って大変な思いをするでしょう^^;
習慣をつけるには公文だったり塾などに通わせるのも良いと思いますが、一番大切なのは、親が勉強のやり方を教えることです。
一部の子は塾に通わせていれば自分で勉強して伸びていく子がいますが、そういう子はもっと小さい頃から何かに取り組むことを環境で与えられている可能性が高いです。
そういう子は、放っておいても自分から勉強します。
でも、そういう環境で育っていない子は、塾に行かせてもなかなかできません。
つまり、勉強の仕方がわからないんですね。
具体的には、ここに教科書をおいて、ここにノートを開いて、しっかりシャープペンシルを握って丁寧に字を書き、背筋をまっすぐにのばして机に座るということからです。
このような基本的な勉強の仕方がわからないので、塾に任せっきりで親はノータッチでは何にもならないわけです。
小さい頃から主体性を持つように育てることって大切ですね^^
この本は「キャッチボール指導で教えよう!」というサブタイトルが付いています。
単に塾に通わせるとか、「こうしなさい、ああしなさい」と、一方的な教育ではなく、なぜこういうことをやる必要があるのかきちんと説明して、子供に疑問が出たら1つ1つ丁寧に答えて納得させる教育をしようということだと思います。
決してめんどくさがって抑えつけてはいけませんね^^
冒頭でも言いましたが、この本は2012年10月に改訂版が出るようです。
(著者が主宰している全国学習相談室に書かれていました。)
電子書籍版も出るようです^^