せっかく作ったのに食べてくれない・・・
うちの子は好き嫌いが多い・・・
そう悩むお母さんは多いですよね^^;
涙ぐましい努力をしても、子供は正直で「これ食べたくない」と平気で言います><
特に栄養バランスの良い和食は、工程が大変で作るのが面倒なのに子供が食べてくれないので、和食離れが進んでいるのだそうです。
親も人間なのでせっかく作ったものを残されると嫌ですし、ついつい子供の口に合う食べ物ばかりになってしまいますよね^^;
でもそれも行き過ぎると危険です。
⇒現代家庭に増えている食の乱れが子供達に与える影響
厳しく叱りながら食べさせることも必要かもしれませんが、出来れば叱ることなく食べてくれるようになってもらいたいですよね^^
そこで今回は、「たけしの日本のミカタ」に出ていた、福岡の保育園、高取保育園を紹介します。
食育に力を入れている保育園なのですが、ここに通っている園児が給食でいつも食べているものは全て和食。
和食を通じて、正しい食べ方や感謝の心で頂くことなど、子供達に食べることの大切さを教えているのです。
子供用にアレンジしたものではなく、切干大根やひじきの煮物など、そのままの和食。
主食は玄米で、伝統の食べ物や季節、風土によくあったものを食べます。
今どきの子供には合わなそうなものばかりですが、どの子も喜んで美味しそうに食べるんです^^
「ここに通わせるようになってから何でも食べるようになった」
「病気がちだったけど、病気をしなくなった」
と、喜んでいる両親もいましたよ^^
普通、子供が食べてくれない時、次は食べてくれるように細かく刻んで何かに混ぜてみたり、味付けを色々工夫してなんとか食べさせようとすると思いますが、ここでは料理を工夫しているだけではありません。
それ以前の、食事の基本から大切にしていました。
1歳の教室でも和のおやつ
高取保育園では、1歳の教室でも和食に馴染ませます。
ここでは、おやつは食事を補うものなので、デザートではありません。
なので、一般的な甘いお菓子やジュースは出てきません。
子供に甘いものだったり、口当たりの良いものばかり与えると、子供はご飯を嫌がってダダをこねてそういうものばかり欲しがるようになります。
子供はケチャップとかソースなど濃いものが好きというのは大人の思い込みで、そういうものを知らない小さいうちから「本物」を食べさせることで、子供はきちんとした食事を好むようになるのだそうです。
というわけで、高取幼稚園のある1日のおやつはこのようになっていました。
黒豆、煎り玄米、ふかした芋です。
硬いものを噛めばあごも発達するでしょうし、脳にも良い影響を与えるでしょうね^^
そして飲み物は、潰した梅干しと醤油を混ぜた酸っぱい番茶。
1歳の子でも美味しそうに飲みます^^
2歳からは箸で食事をさせる
2歳からは、スプーンはさようなら。
箸で食事をさせます。
美味しく食べるためには、まずは箸がストレスなく使えるようになること。
ここでは1歳半くらいから大人と同じものを食べさせるそうなので、箸使いの習得は必須ですね。
きちんと食べられるようにするために、食事以外の時間にも箸使いのトレーニングを行います。
やり方は、まずは正しい持ち方を教えます。
そして、「豆」や「スポンジを切ったもの」などを用意して、右の皿から左の皿に1粒ずつ箸でつまんで移します。
集中力もつきそうで良いですね^^
和食の正しい配膳を知る
配膳は、子供達が分担して行います。
そして食事の前に、
「ご飯は左にありますか?」・・・「はい!」
「お味噌汁は右にありますか?」・・・「はい!」
と、和食の正しく配膳されているかどうかを声に出して確認します。
「○○はありますか?」
と声をかけるのも、声かけの当番になった子供達。
単に揃っているかどうかを確認するだけでなく、きちんと場所まで確認しています。
確認が出来たら、
「美味しいお食事ありがとうございます。いただきます。」
と言って、頂きます。
食事の前に、まずは食事が出来ることに感謝すること。
家庭ではなかなかやらないのではないでしょうか?
こういうことを筆頭に、「和食」というものをちょっとずつ知り、食事の礼儀やマナーも勉強していきます。
1口目は100回噛む
ここからは家庭でも出来る方法です^^
高取保育園では、食事の1口目は100回噛むのが決まりになっています。
ご飯を1口、口に入れたら、号令で100まで数えなががら噛みます。
これは、薄口の和食でも、良く噛めば素材本来のうま味や甘味が出てくる、ということを知ってもらうためです。
食べ物の味わい方を知るということは、美味しく食べることに直結しますよね^^
使う食器は陶器で
皿洗いも子供達が分担して行います。
普通の保育園や幼稚園では、子供が皿を割らないようにプラスチックを使います。
でも、高取保育園では陶器の食器を使うんです。
なぜなら、プラスチックのような割れないようなものをを使うと、それは割れないものだとわかって粗末に扱います。
そこで、あえて割れる食器を使い、落とせば割れるものだと学習することで、丁寧に扱う習慣がつきます。
なので1年に6枚くらいしか割れないそうですよ^^
ものを大切に扱う、特に食事に関する道具を大切にするということは、食材を大切にすることにも繋がりそうですね^^
子供の好き嫌いは、単に性質の問題にしがちですが、今までどういう食事を与えてきたか、どういう食生活の環境かにも大きく左右するようです。
ちょっと食べないからといって食べやすいものや好きなものばかり与え続けたら、それはもう好き嫌いが生まれますよね^^;
おやつは「補食」と考えれば、無理にあげるものではないことがわかります。
最近はご飯を食べないのにおやつを与える親が多いと思うのですが、それも子供が「食べない」原因になります。
子供がご飯を食べずに好きなものを欲しがるのなら、その時は食事を片付けてしまって何も与えなければ良いのです。
そうすれば、次の食事の時間の頃には、自然にお腹が空いて食べざるを得なくなります。
それくらいのことは、小さい頃こそやった方が良いと思いますね^^
ここで紹介したものはほんの一部です。
園長の西福江さんが書いた本もあって、そちらに考え方や実践方法まで色々と書かれているので興味のある方は読んでみて下さい^^